2014年7月13日日曜日

PMI日本フォーラム2014 参戦レポート

7月12日~13日の2日間、PMI日本フォーラム2014に参加してきた。
「レポートを書くまでがセミナー」であるが、各トラックの内容を詳細に書くのは問題がありそうなので、所感を簡単に述べるだけに留めることとする。
今年はPMO、ソーシャルPM、リスクといったテーマのトラックを重点的に取ってみた。
PMO
恥ずかしながら、私はPMOという言葉に対して「単にPMを支援する組織、あるいは役割」という印象しか持っていなかったが、PMI日本支部では最近「戦略的PMO」というものを提唱していて、PMOは事業計画やポートフォリオの領域にまで踏み込むべきだ、と主張している。この「戦略的PMO」について、製造業での事例や、「ITプロジェクトにおいても企画段階やアーキテクチャにPMOが関わるべき」という話が聞けた。なるほどと思う反面、IT業界でそこまでPMOが成熟している企業ってあるんかな? という疑問が湧く。中長期的にウォッチしていきたいテーマである。
ソーシャルPM
震災を契機に「ソーシャルPM」という言葉が生まれた。要は復興プロジェクトなどの社会的活動に携わるPMのことを言っているのだが、ビジネスのプロジェクトとは全然毛色が違うので、難しいんだろうなーと思う。ステークホルダーの性質も、コストの考え方も違うし、スコープやスケジュールだって水物だ。まだまだ発展途上の印象を受けたので、更なる研究成果に期待したいところ。
面白いと思ったのは、「町内会とかマンション管理組合の運営にもソーシャルPMのノウハウが活かせる」といった話。そういう目線で見ると、マンション住まいの私なんかはソーシャルPMの方法論確立に何らかの寄与ができるかもしれない。
リスク
リスク関連のトラックに幾つか参加した中で面白かったのは、「リスクマネジメントには2つの種類がある」という話。曰く、
  • リターンを得るためのリスクマネジメント
  • 安全・安心を得るためのリスクマネジメント
である。我々IT技術者は、ビジネス上でのリスクマネジメントというと通常後者を思い浮かべるので、前者の発想は目から鱗であった(よくよく考えると、ビジネスにおいては前者のリスクマネジメントも普通に行っているのだけど、ITプロジェクトの現場でリスク管理簿を作る時は後者ばかりに目が向いてしまう)。
前者のためのリスクマネジメント手法には"ATOM"があるということなので、今度書籍を読んでみたいところ。
その他
この手のイベントでは、基調講演や招待講演が楽しみなのであるが、今回はグランフロント大阪開発プロジェクトと、気象衛星ひまわりの運用プロジェクトの話が興味深かった(すみません、詳細は省きます)。

神戸市長選でキナ臭い噂が流れた樫野孝人氏の講演も聞いた。言ってる内容は別に変じゃなかったけど、やたらと小冊子(紙媒体)を作りたがったり、飲み会とかゴルフとか社員旅行とかの業務外コミュニケーションを重視しているといった内容だったので、「良くも悪くも古いタイプの人だなー」という感想。
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